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2019年8月より、第2木曜午後にロービジョン外来を開設しました。通常の眼科診療では「回復できない、見えない、見えにくい」を手助けする外来です。一般外来を受診していただいた後の予約制となっています。
ロービジョンケアに関連するお役立ちウェブサイト情報をまとめましたのでリンクをご覧ください。

ルーペ①

今回はルーペについてご紹介していきます。

ルーペとは、見たいものを拡大してみることができる道具です。
普段かけている眼鏡や老眼鏡は、見たいものに焦点が合うようにするものなので、小さい文字などを拡大することはできません。

しかしルーペを使えば、小さい文字でも拡大されるので見やすくなります。

ルーペは倍率を変えることによって文字を拡大させています。倍率が高くなれば良く見えるというわけではなく、使用目的や視力に応じた最適なルーペを使うことにより見やすくなります。

また、ライトが点くものや形にも様々な種類があるので用途によって最適なものを選ぶ必要があります。

 

倍率について

低倍率:ピントが合わせやすく、見える範囲が広い

    拡大効果はやや弱い

高倍率:文字を大きくできる

    ピントが合わせにくく、見える範囲も狭い

<低倍率の見え方>              <高倍率の見え方>

 

ルーペのライトの有無による見え方の違い

ライトをつけることによって手元の影がなくなり見やすくなります。

<ライトあり>            <ライトなし>

 

 

ルーペの種類

1眼鏡タイプ
両手を自由に使える、見た目に違和感がない
低倍率のものしかないためロービジョンには不向きなことが多い

2スタンドタイプ
置くだけで焦点が合う、持つ必要がないので長時間の使用に適している

3手持ちタイプ 一番オーソドックスな形
倍率の範囲が広いため最適なものが見つかりやすい

片手がふさがる、使い方が難しい

4単眼鏡
遠方の対象物を拡大することができる
移動しながらの使用や動いている対象物をとらえることが難しい

 

市販されているルーペの倍率は1.5倍から15倍くらいまであります。

どのルーペでも同じ倍率なら同じ見え方というわけではなく、製品によって同じ倍率でも見え方は異なるため専門家に相談することをお勧めします。

 

次回は手持ちルーペの使い方について紹介します。

 

遮光眼鏡②

今回は遮光眼鏡の選定の流れについてご紹介していきます。

 

1.      問診

✔不快な眩しさで見えにくいことがあるか

✔どのような時に眩しさを感じるか

✔段差が分かりにくいことがあるか

✔用途 (屋内・屋外・両者兼用など)

 

2.      視力検査

 

3.      選定

色の選び方は、どのレンズの色が効果的に感じられるかで決めます。

屋内でのパソコン作業時や明るい蛍光灯・LEDなどの対策であれば、同じような光のある場所で試します。

屋外での眩しさ対策であれば、晴れた日に実際に外へ出て眩しさの軽減具合を確認した上で濃度を選定します。

屋内外兼用の場合は、屋外でしっかりと遮光効果があり、かつ屋内で暗さを感じない濃度であるかを確認します。

このように用途に合わせた環境下で試すことで、より適切なレンズを選んでいきます。

     屋外での試用の様子  

 

運転用は規定により色や濃度に制限があります。

濃度の濃い色は光量不足で視力が低下することがあるため、濃さによっては運転用に適しません。

   運転および路上使用の規定

 

4.      申請

申請手順については前回ご紹介しておりますので、そちらをご参照ください。

 

次回は拡大鏡(手持ちルーペ)について詳しくご紹介します。

遮光眼鏡①

遮光眼鏡とは、眩しさを軽減させる色のついた眼鏡のことです。

一般的なサングラスは明るさを感じるための光まで抑えてしまい、視界が暗くなりすぎることがあります。

遮光レンズは眩しさの要因となる短波長光の透過を選択的に抑える働きがあるため、サングラスに比べ明るさを確保します。

それでは遮光眼鏡について詳しくご紹介していきます。

 

【効果】

✔ 暗くならずに眩しさを抑える

✔ 視力低下を軽減させる

✔ コントラストを改善させる

 

また「眩しい」という訴えだけでなく

「横断歩道が見えにくい」

「階段などの凹凸が見えにくい」

「標識が見えにくい」

という訴えの方にも適しています。

 

 

【色味】

レンズの色や濃度には多くの種類があります。

色は約26色展開しており、大きくイエロー、ブラウン、グリーン、グレー、パープル系の5つに分類されます。

色の種類によってカットする波長異なります。

イエロー、ブラウン、パープルはコントラストを高める効果に優れています。

グレー、グリーンは色調変化が少なく防眩効果に優れています。

 

↓(トライアルレンズの一部抜粋)

 

 

 

【タイプ】

眼鏡の種類は二種類あります。

①眼鏡に取り付ける前掛け式

 

②レンズに色を組み込んだ掛け式

                           (東海光学株式会社パンフレットより提供)

 

レンズの色や濃度、タイプをその方のニーズに合わせ、適正なものを選定していきます。

 

次回は遮光眼鏡の選定の流れについて紹介します。

補助具について(手帳取得後)

視覚障がい者手帳を取得したらどんなメリットがあるのかご存知ない方も多いかと思います。
今回は助成金のある補助具についてどんな種類があるのかをご紹介していきます。

補助具には大きく1.補装具2.日常生活用具の2種類に分けられています。

 

1.補装具
・義眼  *耐用年数2年

・眼鏡(矯正用、遮光用。コンタクトレンズ、弱視鏡)  *耐用年数4年

・盲人安全つえ(白杖)  *材質により耐用年数2~5年

・拡大鏡(手持ちルーペ)  *耐用年数4年
※市町村によって補助は異なります。

2.日常生活用具  *耐用年数8年
拡大読書器や活字読み上げ装置、点字図書、盲人用時計、盲人用体温計(音声式)等があります。(市町村によって品目が異なります。)

これらの補助具は等級に関わらず基準額以内のものなら9割引きで購入できます。購入前には、補装具費支給申請書の提出による申請が必要です。

 

補装具交付の流れ
1.視覚障がい者手帳を取得する
2.利用者が市町村に交付を申請する(補装具費支給意見書と補装具費支給申請書の2点を事前に市町村で受け取る。補装具費支給意見書を病院に持ってきて指定医に記載を依頼する。)
3.市町村が種目・金額の支給を決定し必要な情報を提供する
4.利用者が業者と契約・購入する(全額支払い)
5.利用者が市町村に支払い請求をする(領収書と補装具費支給券を提出する。)
6.市町村から補装具費が支給される

このような流れで補助具を購入することができます。当院では必要書類を持参して頂ければ購入までサポートいたします。ご不明点などございましたらお気軽にお声がけ下さい。
次回は補装具について種別ごとに詳しく説明していきます。