今回はロービジョンスポーツについて紹介します。
ウォーキング、ラジオ体操、ヨガなど健康増進・体力づくりを目的としたものや、ブラインドサッカーやゴールボールなどの競技スポーツがあります。
視覚障害者のパラリンピック対象競技は、陸上競技、水泳、ゴールボール、柔道、自転車、 ブラインドサッカー、トライアスロン、ボート、馬術、 アルペンスキー、クロスカントリースキーがあります。
その中の2つの競技を紹介します。
ブラインドサッカー(5人制サッカー)
ブラインドサッカーとは、ボールの音と声のコミュニケーションで行なう5人制サッカーです。
選手全員が視野や視力といった障害の程度の差が出ないように目隠しを付けます。
ピッチはフットサルコートと同じ大きさで、両サイドライン上に高さ1mほどのフェンスが並びます。
4名のフィールドプレーヤーとゴールキーパーの選手5名、監督、ガイド(コーラー)のチーム構成です。
転がると音が出る特別なボールを使用し、ガイドがゴールの後ろにいて位置を教えゴールを目指します。
ゴールボール
1チーム3人の構成で、鈴の入ったボールを転がすように投げ合い、ゴールを守りながら相手ゴールにボールを入れて得点を競う競技です。
選手全員が視野や視力といった障害の程度の差が出ないように目隠しをつけます。
コートは6人制バレーボールコートと同じ広さのコートを使用します。コート内の各ラインには、触ってわかるように凸凹があります。
ボールはバスケットボールと同じ大きさですが、重さはバスケットボールの2倍の1.25キログラムです。中に鈴が入っており、音が鳴るようになっています。
タイムアウト以外は、ベンチにいる監督やコーチからコート内にいる選手へ指示を出すこともできません。
視覚以外のすべての感覚を研ぎ澄ませ、音と味方の声などを頼りにプレーをしていきます。
ゴールボールは、攻撃では起き上がって投球し、守備では時速50キロにもなるボールを寝っ転がって万歳の格好でゴールを阻止します。
寝て起きてを繰り返し、全身にボクシングのパンチを受けることにも似ていることから「静寂の中の格闘技」とも言われます。
他にもサウンドテーブルテニス、フロアバレー、 グランドソフトボール、ブラインドテニス、ボウリング、 ロービジョンフットサル、ゴルフなどパラリンピック対象外競技もあります。
視覚障害者にとってロービジョンスポーツは、持てる視力・視野を最大限生かして自分らしくスポーツを楽しむことができます。
何も出来ないから、出来ることを探し新しい挑戦をしていくこともロービジョンの大切な一面です。